JUST ONE DAY
手錠…指錠
指を挟んで拘束する奴。
指を束ねているだけだから、
身体的な自由はいくらでもある。
拘束の中に与えられた自由。
あーして、こーして…って命令される。
動く自由があるけど、それは自由ではない。
指先を拘束されているだけでも、
全ては最初から相手が握っているものなのだ。
座ることも逃げることも自分から近づいていくことも、
何でもできるはずなのに。
きっとその自由を許されてしまったら、戸惑う。
迷うことなく相手に近づいてすり寄ればいいのかもしれないけど。
戸惑う姿に満足してもらえるだろうか
すり寄っていったことに満足してもらえるだろうか。
あえて与えられた自由も、やっぱ自由ではないのだ。