そう 信じるまま turst me 

あれ?っと思ったそこのアナタ!

古くから人間は体の中に“虫”が
棲んでいるという話らしい。

虫の知らせ…
これって、結構あると思う。
大抵、それをそのまんまにしてしまって
失敗したり、後悔したりする。

昨日、荷物を発送するために
近所のクロネコ営業所へ。

その時の私…
(荷物と財布とケータイだけでいいよな…
(住所はケータイに入ってるからいいよな…
(バス定期…いや、歩けよ近くだし
(お金…これだけありゃ十分
(充電器…40%あればいい。音楽きかないし

そしていつものリュックはやめて
必要なものだけをトートに詰め込んで
いざ出発。
大通を歩くと真っ直ぐ行くだけでつまらないので
住宅街の中をくねくねくねくね。
出発してすぐにトートの底でケータイが鳴くも
とくに気に留めることなく歩き続ける。
高校生の野球部男子がプリケツ弾ませながら
集団でランニング…
これを写メろうと思いつつも、
何故かケータイを取り出すのが億劫で
ひたすらガン見をしてついていった。
遠回りと回り道を繰り返し、目的地が近くなってきた。
窓口で伝票を書かなくてはいけないので、
送り先を呼び出しておこうとケータイを取り出す。
ホームボタンを押して画面がたちあが…らない。
電池マークが電源コードの挿入を懇願している。

住宅街のど真ん中で立ち止まる私。

(うそだろ…)

数メートル先を曲がれば営業所だ。
しかし電源が入らない。
家を出るときはあったはずの充電が
この十数分の間になくなったというのか。

(ゲーム通信したままだったのか…
(プリケツを写メろうとしていれば、その異変に気付いたかもしれないのに。
(家を出るとき充電器を持って来ればよかった。
(住所を紙にメモすればよかった。
(…あ!バス定期持ってればよかった…!
(しっかし冷たいなケータイ…


さむーつめたーい空気の中、
どんよりとした天を仰ぐ。

(…もどるか……)


私を追い抜いてゆくプリケツも
どうでもよかった。
最短ルートで振り出しに戻り始める。
半分以上戻ってきたころ、
握りしめていたケータイが震える。

(…お?

画面を見ると憎たらしいリンゴマーク。
そして立ち上がる画面。
残りの電池は30%台の余裕ちゃん。

(ここはゲレンデ並みなのか…)

以前スノボに行ってケータイが気絶していた。
寒すぎて。
それが、自分ちの近所歩いていて起きるとは!
私が握りしめて歩いたことで息を吹き返したケータイ。

再び私は天を仰ぎ、また来た道を戻り
営業所へ向かったのだった…。

無事に発送という任務は完遂されたのでOK。
でも最初の時に、何があるかわからないんだから
住所を紙ベースで持つべきだった。
そうすれば、もう少し違っていただろう。
何となく引っかかったけど、
その場で紙とペンを探すのを面倒がったがために。
そしていつもは肌身離さないケータイを
何故この時に限ってカバンに入れてしまったのか。

最初から何かが違和感だらけだったのだ。


仕事でもそうだけど
何か引っかかったら、それを見逃してはならん…
でもその引っかかる時って、冷静ではない状態のシチュエーションが多い。
だからこそ、立ち止まるべきなんだけどそれに気づけない。
常日頃、丁寧な対応をできればいいんだけど。
っていう繰り返す教訓。