そう 信じるまま turst me 

酸欠で水面に上がってくるおさかな。

切り取られた世界の中で

いくらかの仲間と過ごし
大体決まった時間に明かりがつき
食事をして
決まった時間に電気を消す。

その”決まっているコト”以外は
それぞれが好きなように過ごす…と、思う。

一定の環境が整い、その流れの中で生きている。
何かが、誰かが管理している世界。
つきっきりではない管理。
何かトラブルが起きてもすぐに気づかないことがある。
その水面下のトラブルが次第に可視化するっていうのは
たとえば水質の異変でさかなが水面でパクパクし始めたり。

居心地悪くてたまらなくなるんだろう。


小さな職場も水槽と同じようなものだ。

職場で過ごす時間は、起きて活動している時間の半分以上だ。
(個人差有)
ある程度管理された環境の中で動き回る。
その水槽が狭ければ狭いほど、ちょっとした変化で水質が悪化する

今日は朝から悪循環の中で仕事をしていて
とっても疲れている。


職場内のレイアウトについて。
先週にさかのぼり今日に至る。

 

わが職場は約7名で構成されている。
その中に事業課長、総務課長、総務係長がいる。
本当はあと一人理事がいるんだけど、
闘病中だからたまにしか来ない。

春からもう一人増える予定で、
作業スペースの改造をすることになったらしく
総務課長がなにやらガサガサガッタンガッタンと
大きな音を立ててメジャーをジャッシュジャッシュして
騒がしかった。

それからしばらくして、
今度は書類の詰め込んである事務棚を
がりがりゴリゴリ動かし始めた。

 

構想・工期、約1週間。

 

毎朝、来るたびに何処かが変わっている。
なんとなく漂う気持ち悪い感じ。
いつもあった場所から、いつのまにかなくなるもの。
毎日ガタガタ。
手伝おうかと声をかけても断られる。
しかし一人でばったんばったんやって、ため息。
ファイルが落ちて、舌打ち。

作業中に一人、使い勝手の悪さを指摘したが
その意見が採用されることもなく。
ガタガタとひたすら一人で暴れていた。


その作業が終わった頃に、図面を貼りだして
「こうなりましたー」

見なくてもわかるよ。
寒い、圧迫感ある、通路狭い等…
誰が見ても感じるような問題。

それを事業課長がやんわりと指摘。
その途端ムッとした声で
「偉い人にここはこうした方がいいと言われていたので
 その通りにしただけです。直接偉い人に話してもらえます?」
そういって改善する気配もなく、ムッとした態度。
しばらくして考えたのか
「一人でやってきたので、何かあれば意見をまとめて自分にください」
みたいなことを事業課長に言っていたので、
私たち下々は、思っていることを箇条書きにでもして
アドバイスしてやろうとしていた←

そんなことをいいながらもまだレイアウトをいじる奴。
見かねた一人が再び不便さを指摘。

 

その数時間後。

 

半ギレ状態で、
「好きに動かしてもらって構いませんから」
そういっていた…。


そして今日。
朝いつも通り遅刻してくるなり息巻いて

「みんながレイアウト気に入らないみたいだから
 全部もとにもとしますから。好きにやってください」

独り言のようにしゃべりだして言い終わってそのまま外へ。

 

しーん。
あきれて返事もできない。
全てが独り相撲状態の総務課長。
しかも事業課長が休みの時に言い出した。
月曜意見まとめるよって言っていたのに。

 

 

一日中、彼はレイアウトを元通りに戻していました。
いくつかのなにかを壊しながら。
大きめの植木鉢を割ってしまい、
それを捨てるために自分の机の上でトンカチ持って
更に砕きだしたときにはいよいよ危ないかと思った。

 

一通り終わったのか、気分が悪いので帰るといって
帰っていった。

 

 


そこで働く人間の為ではない。
偉い人に言われたとおりにやりました僕偉いでしょ的感覚で
やってくれているもんだから、
利便性とか、働きやすさとかって関係ない。
ただただメモも持たずにメジャーを持ってふらふらして
寸法図ってパズルしただけのレイアウト。


今回が初めてではない。
事務所移転の際にも、一人でワイワイ考えて
出来上がってからみんなに見せて総スカンくらっていじけた。
そのことを忘れてしまっているようだ。
同じことでまた自分が苦しい思いをしている。
こっちだって気分がいいものではない。
より良くするために意見を出しているのに
こんな重たい空気で、まるでいじめているみたい。
可哀そうだけど、差し出す手は弾かれるんだから
じゃあ好きにしろよってなる。
でもこの小さな職場で仕事をするには
やっぱり誰もが使いやすい状態であるのが望ましい。
月一回くるかこないかのジーさんの意見より、
毎日この中で動き回る人間の
環境を整えることが大切なのではないだろうか。
そして、ジーさんの意見も我々の意見もきいて
ちょうど良いとこに持ってくるのが仕事だろう。

 

彼にしてみれば、
自分のやることなすことすべて拒否されて
自分が嫌われている。
自分のいうことには誰も従わない。
そう思っているだろう。

 

実際その風潮はあるが、なぜそこまで彼が孤立したのか。
一事が万事。
お菓子⇒居眠り⇒タバコ⇒∞リピ
それでいて自分は特別。偉いの。
自分よりさらに偉い人にはにっへらにへら。
誰かがこういったからやってるのに(僕悪くない主義)
こういう感じの人にはついていけない。
責任を放棄しているような人には頼れない。
信頼関係を育てる要素が見当たらない。

 

それでも仕事に関しては、
話をしなくてはいけないことがあるからする。
そこで会話を避けたら絶対なんかしくじるんだから。
必要なものは必要。それを飛ばしてはいけない。

彼はきっと我々に意見を聞くことを最初から避けた。
説明もしないまま、偉い人に誉めてもらえるレイアウトを
毎日考えていた。
そして一人で配置換えを頑張った。
重たいし、あぶないし、だから自分でやった。
出来上がりを見てみんなが喜んでくれるだろう。
偉い人がほめてくれるだろう。
そんなふうに考えていたのだろう。

残念ながら結果はそうはならず。
プライドを傷つけられショックでたまらない彼は

レイアウトを元に戻した。
犠牲と物音で周りをうんざりさせながら。

 

 

息も絶え絶えに、泣きながら帰ったのではないか。
気分わるいったらありゃしない。
べつに彼自身に文句付けているんではないし
意見が出たから話し合いましょうっていって
全員で考えれば済む話。
何か言われて自分がすべて否定されるような気分になるのだろう。
余計にややこしく、相手にもうんざりされるような結果を
自らがすすんで演出するもんだから毎回こうなる。

 

まぁ彼だけの問題ではなく

私たちから総務課長嫌い(もしくはどうでもいい)オーラが

だだ漏れてしまっているのかもしれない。

そこは反省すべきだ。

でもでょっと構うとすっげーめんどくさくなる。

そこでまた突き放して傷つけるよりかは

最初から最低限の距離を保つのがいいだろうってなったんだけど。

 

何せ狭い環境の中。

 

いくら水面でプカプカしてもそこから出られるわけではない。

彼も私たちも、うちのおさかなちゃんたちも。

ま、人間の場合は選択肢があるけどね。

 

この悪循環のメンテナンス。

水槽リセットみたいにはいかないだろうな…。