そう 信じるまま turst me 

ロスロス

経過が順調だったじいちゃん、

感染症やら癒着やら大動脈瘤の急成長でステントやら…

やっぱり、80歳超えていたらいろいろボロボロだよね。

歩けるのに。

年内には帰ってきて、ばあちゃんの荷物の整理したり

猫たちと楽しく暮らすという目標がどんどん遠くなってしまう。

私ですら帰れるのか不安になってしまうのだから、

きっとじいちゃんはもっと不安だろうな…。

 

お見舞いのために週末はあっちに泊まる。

49日が過ぎて祭壇も片付けたから、今はだれもいない。

いるのは猫二匹。

玄関を開けると猫が駆け寄ってくる。

人恋しいのだろうか、今までツンツンだった奴がいつまででも撫でさせてやると超ロングご奉仕タイムを私に与えてくれる。

それはそれで至福だけど♡

 

日に日に家が傷んでいく。

床がぶかぶかになったり、生活の空気がなくなっていく。

ほぼ毎週あっちにいって玄関を開けるたびにそう思う。

 

いつも寝そべるソファ。

今までは視界のどこかにばあちゃんがいた。

夜中のお風呂。

風呂からでるといつも待ってくれていた。

いつも部屋の真ん中で座っていた椅子が

どんどん端っこに移動していく。

 

今にも奥の部屋からお茶とお菓子を持って出てきそうなのに。

当たり前だったすべてが何もかも無くなってしまった。

 

亡くなるって、こういうことなんだな…

その日を境に、本当になくなる。なにも。